2013年9月14日土曜日

Markaudio Alpair 10 バスレフ・システムの製作 (4) 第一印象と測定 

100時間の小音量でのエージングというのは、なかなか音を出せる時間が少なくて難しいので、4〜50時間くらいと思われる頃から、だんだん音量を上げて、やや控えめな音量で音楽を聴き始めました。

全体的に、ワイドレンジで楽器音の分離がいい、という印象です。フルレンジとしては混変調歪が少ないのかも知れません。低域はよく伸びている割に量感があまりない感じもしますが、他のスピーカーの上に置いているだけ、というセッティングに問題がありそうです。また、エージングで変わってくる部分でもありますし、これからでしょう。高域は、純マグネシウムのツイーターと比較すると苦しいかも知れませんが、繊細な感じもあります。まだこれから鳴らし込んで行くと変わってくるでしょうし、大音量を出していないのでよく分からない部分もあります。いずれにせよ、高いポテンシャルを持っている事はよく分かり、これからが楽しみです。

とりあえず、控えめな音量でピンクノイズを出して測定してみました。最初に、バックグラウンドノイズです。


夜中なので比較的静かですが、30Hz以下のノイズは少なくありません。20Hzあたりと思われるノイズのピークは以下の測定でも見られます。

次はドライバーの近くでの測定値です。


高域、特に15KHz辺りのピークは測定系の問題と思いますが、100Hz辺りから上はかなりフラットな様です。ドライバーのごく近くで測定しているので、バスレフ・ダクトの影響はほとんどありません。

次は、バスレフ・ダクトの出口の音圧です。


これを見る限り、ダクトの共鳴周波数は40~50Hzくらいで、効果的に低域を補強しているように見えます。また、中域の音漏れもそれなりにありますが、特に大きなピークはなく、少量の吸音材の割には良好に見えます。もう少し吸音材を入れてみる予定ですが、あまり吸音材を増やさなくても大丈夫かも知れません。

1メートルくらい引いた場所からの測定値が次のグラフです。


レベルが下がり、部屋の影響も受けやすいのであまり細かいことは分かりませんが、13cmフルレンジにしては ワイドレンジで全体にフラットな印象です。

取りあえず、物理特性に大きな問題はなさそうです。もうしばらく鳴らしてから、セッティングなどで音質を追い込んで行く事になりそうです。