2013年8月25日日曜日

Markaudio Alpair 10 バスレフ・システムの製作 (1) 設計

評価の高いMarkaudioの ドライバーを使ってスピーカーシステムを製作する事にしました。選んだドライバーは、Alpair 10という、実効振動板半径が約5cmの、比較的上級のユニットです(10という型番は、有効振動板直径が10cmである事から来ていると思われます)。 普通に言えば、13cmのフルレンジ・ドライバーという事になると思いますが、フレームの外径は165mmもあります。


Alpair 10Mの振動板はアルミ・マグネシウム合金で、色はゴールドとグレイがありますが、今回入手したのはグレイのものです。ちょうど、バージョンアップの時期と重なり、Alpair 10v2を入手する予定が、Aplair 10Mv3となりました。「10」が「10M」と変更になったのは、パルプコーンのAlpair 10Pも発売になったためで、フレームは共通なので、同じボックスでパルプコーンのものに交換する事も可能です。

面白い事に、ドライバー自身には全くデータや説明書が付いてきません。付属品は、取り付け用のタッピングビスのみです。データは、ウェブページで見る、という事の様です。今回は、新しいバージョンなので、10Mv3については、まだMarkaudioのウェブページにはデータはなく、販売店のウェブページにある情報だけなのですが、旧バージョンのデータで設計しても問題はなさそうです。

ボックスの設計は、Markaudioのウェブページに掲載されている「黄金比バスレフ・ボックス」の奥行きを深くして、容積を約21ℓにしたものとしました。spedによるシュミレーションは以下のようになります:



ダクトの長さは実効長で112mm、計算上のfdは約43Hzです。ボックスの素材は21mm厚のシナ合板、バッフルのみは(落とし込みのために)12mmの シナ合板の2枚重ねとし、十分な強度を出す事を意図しました。内部には補強の仕切り板を、天板、底板には補強を入れます。側面からの断面図は以下のようになります。バッフルの厚みが24mmなので、外形寸法は450x292x265(HWD)となります。


板取は、以下のようになります。21mm厚、910x910mm、300x910mmのシナ合板、12mm厚、600x910mmのシナ合板から以下のように切り出す事にして、東急ハンズ渋谷店に依頼しました。仕切り板の穴は(価格との兼ね合いで)円形にしました。幅30mmの板は、天板と底板の補強です。