2013年4月20日土曜日

音工房Zの新しいキット:Z601-Modenaの製作(1) -- 開梱

音工房Zさんの新しいキット:Z601-Modenaが発売になり、予約をしていたので、早速届きました。8cmフルレンジ・ユニットを使った小型のダブルバスレフ・システムということで、楽しみです。

http://z-sound.biz/z600/modena.html

開梱して広げてみたパーツの全容は、こんな感じです。


付属するドライバーは、音工房ZオリジナルのModenaという名前で、8cmポリプロピレン・コーンのユニットです。Tang-Band W3-582SBと同等のもののようです。フレームは丸形ではないのですが、厚手でダイキャストのように見えます。


仮組みをしてみましたが、特に問題は無さそうです。ただ、Z800-FW168HRと違ってビスケット・ジョイントやダボはないので、組み上げるときは直角に注意する必要はありそうです。却ってZ800の方が組みやすいかも知れません。


板材はバーチ(白樺)の合板で厚さは公称15mm、実際はノギスで測ると14.8mmほどでした。バーチ合板はやや薄めだという話は良く聞くので、こんなものでしょう。

次は、バッフルの下加工をする予定です。

ミクセルの新しいスピーカー・キット

紙管を用いたユニークなスピーカー・キットで知られるミクセルさんから、バーチ材を使った四角いエンクロージャーのキットが発売されました。ひと月くらい前からアナウンスはされていて、注目していたのですが、値段も決まり発売されたようです。

http://www.mx-spk.com/RE-7.htm

しばらく前から、MarkAudioのAlpair7のスピーカーが欲しい(作りたい)と思っているのですが、バッフルのザクリ加工や取り付けのナットのクリアランスなど、(些細ですが)少し悩ましい事もあり、またラワンでなく(入手経路の限られる)バーチ材のような素材がいい、とも思っていて、着手していませんでした。このエンクロージャー・キットのAlpair 7バージョンは、それにぴったりです。

このキットの魅力は精密なバッフル加工で、トリマーすら持っていない私にはとても手の届かない造作になっています。バッフルは厚み18mm、それ以外は12mmで、少し箱を鳴らす方向のようです。私の指向とは少しずれる感じもあるのですが、値段もリーズナブルですし、作ってみたい、と検討中です(作ってみないで批評していても無意味ですし)。もちろん、無仕上げなので、自分の好きな仕上げにできる所も(この手のキットに共通する)魅力です。

何にせよ、心惹かれるキットです。

2013年4月7日日曜日

マキゾウクラフトの閉店

スピーカーの材料、特にシナアピトンの精密な加工で定評のあった、マキゾウクラフトさんが閉店になりました。とても残念です。これまでの活動、貢献に感謝したいと思います。

2013年3月29日金曜日

ParcAudio DCU-F131Pのバスレフ箱

もう、2年以上前に買ったParcAudioのDCU-F131Pについては以前にも書きましたが、さすがに音を聴いてみたいと思い、深く考えず、割と標準的なバスレフ箱を作って鳴らしてみました。外形は320mmx200mmx230mm(HWD)、容積は9L程度で、ParcAudioの13cmフルレンジ用の標準箱よりは小さいのですが、13cm用としては普通の大きさと思います。


ユニットはバッフルの中央に付けたスタイルで、バスレフ・ポートは背面です。ダクトは、フォステクスのP49という、内径49mm、長さ110mmのものを用いました。計算上のfdは約60Hzです。ターミナルは、埋込み型・丸形のものです。全体に、外見と手軽さ優先の構成です。



箱の素材はシナ合板で、東急ハンズで、厚さ15mm、910mmx910mmの板からカットしてもらいました。板取は、以下のようにシンプルなものです。



仕上げは、オーク色のポアステインに水性ウレタンニスです。ユニットの取り付けはビスと鬼目ナット、内側の角には三角柱をカットしたもので補強してありますが、他に補強はしてありません。

iPhoneのアプリ、AudioToolsのReal Time Analyzerで簡単に測定したのが下のグラフです。低域は63Hzまではしっかりと出ていて、その下の40~50Hzは急降下ですが、いくらかは出ているようです。高域もしっかり伸びています。(16kHzのピークはマイクの特性のようです。)物理特性には問題ないようです。



このスピーカーは、2012年の12月から2013年の1月にかけて作ったのですが、実は、音出しをした当初は、いささか失望しました。もちろん、始めからいい音がするとは思っていなかったのですが、数日鳴らしても、中高域は何となく付帯音のようなものが感じられ、低音はスカスカの感じでした。最初は用いていなかったガスケットを取り付け、吸音材を増やしても、中高域はすっきりとしません。低域は、バスレフのチューニングを変えようとしても、「バスレフポートは、本当に効いているのか?取り付け位置がまずかったのか?」という感じでした。鳴らしていても、どうにも楽しくないので、一週間くらいで接続を外して放置してありました。

二月ほど放置してから、思いついて鳴らしてみたら、何故か、今度はすっきりとした音が出てきて驚きました。通電していた訳ではないので、ユニットのエージングではなくて、箱が落ち着いてきた、ということの様です。箱は、今でもやや鳴いているようで、もう少し強度のある素材を使うべきかとも感じていますが、とりあえず、楽しく音楽の聴けるスピーカーになりました。

音の印象は、(金属ドーム・ツイーターのような)解像度指向、繊細さ優先ではなく、どちらかと言えばマイルドだとは思うのですが、すっきりした音で、いわゆる、音離れのいいタイプと思います。ピアノなどを聴くと、「音に芯がある」という印象があります。高域に量感がある、と言うのでしょうか、軽くてしっかりしたパルプ・コーンの個性なのかも知れません。

何はともあれ、8cm級のスピーカーよりはずっと余裕があり、音楽を安心して楽しめるスピーカーと感じます。もっと良い素材、例えば、バーチ材を使うともう少し良くなるかな、という印象もあり、機会があれば再挑戦してみたいと思っています。

2013年3月25日月曜日

フィンランドバーチでスーパースワン(板取)

長岡鉄男氏設計のバックロードホーン、スーパースワンは現在でも評価が高く、「オーディオが好きなら一度はスーパースワンを」という人も少なくないようです。私も製作を考えており、フォステクスの限定ユニット(FE103En-S)も確保してあるのですが、素材を何にするかが悩ましいところです。シナ(ラワン)合板は、最近は品質が低いと言われており、自分の経験でも、びっくりするほど軽量なことがしばしばあります(軽量なこと自体は扱いやすくていいのですが、強度や音響的には不利でしょう)。シナ合板に変わる素材としては、MDF、シナアピトン、バーチ(白樺)合板などがあります。個人的には、MDFは(外見が)好きではなく、また音質的にも無難すぎるイメージがあるので、入手性が良くなってきたバーチを考えています。

バーチ合板は音響的には評判も良く、外見もプライ数の多い木口が美しくてよいのですが、合板で一般的な3尺6尺(910x1820)ではなく、4尺8尺(1220x2440)で供給されています。スーパースワンの板取は、三六合板の2枚半から取るのがオリジナルの設計です。ちょっと考えてみると、四八合板では、一枚半で余裕を持って、無理なく取れるようです。そこで、(注文できるような形に)製図をしてみました。


 

やや不要部が多いようにも見えますが、サイズを揃えるべき部分も考慮して板取を考えています。バーチ材は、かなり硬質で、やや重量もあって扱いにくそうな感じもあるのですが、外見を含めて魅力的ではあります。