(数年前、もう閉めてしまったブログに書いた文章です。 散逸しそうなので、メモ代わりにここに転記しておきます。)
Morgan Jonesの有名な"Valve Amplifiers"という本の、第3版を買って読み始めました。いろいろ、日本のオーディオ雑誌等では見かけない事が書いてあり興味深いのですが、その中に「歪みの少ない真空管を選ぶ」という節がありました。
ドライバーレベルで用いる電圧増幅用真空管を測定してみると、管種によって歪みがかなり異なり、定評通り、おおむね6J5/6SN7族が低歪みである、という測定結果が載せられています。もっと細かく、ブランドや構造による違いも論じているのですが、こういう視点から真空管の性能を追い込んでいく、というのは、日本の昨今の風潮とは逆のようにも思えます。(「出力段の歪みは出力管の「味」であるから打ち消したりしない」という文章を見た事もあります。)
もちろん、歪みが多い真空管を用いて出力段との2次歪みの打ち消しを行う、という事もあるので、歪みが多いのが一概に悪いとは言えませんが、一般に2次歪みが多い真空管は(直線性が悪いので)3次以上の高次歪みも多く、やはり歪みが多くなりがちである、とも言われます。
一方、MT管は一般に歪みが多い、(フィリップス以外の)5687や、6DJ8は比較的歪みが少ない、という事も述べられていますが、では6SN7族のメンバーである6CG7/6FQ7はどうか、という事については、何も述べられていません(測定結果がありません)。さらに、追求すべき事は沢山ありそうです。
ちなみに、12AU7/ECC82族は、一貫して(consistently)歪みが多い、という事で、この辺は6SN7族に似ているのかと思っていたので、意外でした。12BH7(A)が歪みが多いのは良く知られていますが、12AU7もその仲間、という事のようです。
(2007年09月21日)
2010年11月24日水曜日
2010年11月23日火曜日
6CA7の三極管接続について
(数年前、もう閉めてしまったブログに書いた文章です。 散逸しそうなので、メモ代わりにここに転記しておきます。)
6CA7(EL34)は、たぶん現在一番ポピュラーな出力(真空)管のひとつです。有名な所では、マランツ8Bに使われていて、このアンプではウルトラリニア接続と三極管接続が切り替えられるようになっています。このように、6CA7の三極管接続は高性能なことで定評があるのですが、たまたま、有名サイトである「ぺるけ」氏のウェブページで、6CA7の三極管接続のデータは間違っている、という話に出くわしました。具体的には、三極管接続の動作例が実際以上に高性能である、という事です。どういう事なのだろうと不思議に思い、少し調べてみました。
そこのページには、佐藤定宏氏の本に既に指摘されている、とあります。たまたま持っている本なので見てみると、そう露骨には書いていないのですが、実測した結果をもとに、ちがった動作点を求めて用いています(A2級動作なので、データシートの動作例とは一概に比べられませんし、テレフンケンの球と、シルバニアの球で特性が違う、という測定もしています)。他の本も見てみると、那須好男氏の本では、動作例に従ってシングル・アンプを組んでみるとそのような性能(出力6W)が得られない、と言う話が書いてあります。やはり特性を実測して動作点を計算し、出力4.8Wの動作例を得て用いています。(武末数馬氏の本もあると良いのですが、手元に見当たりません。)両者の実測例は(サンプルが違うので、もちろん微妙に違いますが)ほぼ同じような傾向を示しており、やはり、よく見かける6CA7の三極管接続(シングル)の動作例は少しおかしいようです(4.8Wと6Wの違いは約1dBなので、実際には大した違いではないのですが)。
インターネット上で手に入る幾つかのデータシートを見てみると、問題の動作例は、開発元のフィリップスの1958年のデータシートに既に載っています。この辺が出所なのは間違いないようです。ところが、興味深い事に1969年のフィリップスのデータシートには、この動作例は載っていません(三極管接続の動作は、全く載せられていません)。一方、Mullardのデータシート(1960年)には、動作例は載っていない代わりに特性曲線が載せられており、これは佐藤・那須両氏の測定結果とほぼ一致しています(つまり、正しいデータと思われます)。したがって、この特性から動作例を計算すると、シングル・6Wの出力は得られないはずです。どうやら、最初の三極管接続の動作例は間違っている、という事は、かなり早い時期に一部では知られていたのではないかと思われます。しかし一方では、(事情を知らない)松下などのデータシートには、最初の動作例がそのまま載せられ続けていた、という事情のように見えます。
フィリップスの最初の動作例がなぜ間違っていたか、と言うのは、もちろん分かりません。もしかすると、五極管接続の特性から三極管接続の特性を計算する簡易法が知られているので、それを用いた近似特性から計算した動作例だったのかもしれません。あるいは、実装したアンプでたまたまそうような性能が得られたのかもしれませんし、それほど細かい数字を問題にする時代ではなかったのかも知れません。
それはともかく、6CA7の三極管接続は、6G-A4の特性に極めて近い、と「ぺるけ」氏は指摘しています。確かに、6G-A4の特性曲線とMullardのデータシートの6CA7の三極管接続の特性曲線を比べてみると、かなり類似しており、ばらつきの範囲と言って良いくらいです。6G-A4は、東芝でしか製造していなかった真空管で、「玄人筋」には不評な真空管であった一方、アマチュアには使いやすく、とてもポピュラーな球でした(僕も、シングルアンプを作った事があります)。現在では入手が難しく、かなりのプレミアムがついて流通しているようです。代用管として、6AH4や6CK4が(一部で)もてはやされているようですが、実際はかなり性格の違う球ですし、入手性もそれほど良くありません。これらは、はるか昔に製造中止になったテレビ用の真空管ですから、オーディオ用に選別されたものもありません。6G-A4をポピュラーな6CA7/EL34で代用できるとなると、むしろ興味深い感じがします。さらに、6G-A4の最大プレート損失が15Wなのに対して、6CA7は25W~30W(第2グリッドの損失を入れるかどうかで、5Wのずれがでます)と一回り大きな球ですから、6G-A4の動作点で用いると余裕が十分あり、(真空管の交換が不要なくらいの)長寿命が期待できます。
6G-A4を6CA7で代用する事の難点は、電気的にはヒーター電力が2倍(6.3V0.75Aに対して1.5A)必要な事ですが、自作の場合はあまり問題ではないように思われます。むしろ、外形が一回り大きい(特に背が高い)ので、ムードがかなり違います。真空管アンプでは、外見の占めるファクターが大きいので、この辺がネックになりそうな気がします(少なくとも、僕には悩ましい感じがします)。何にせよ、どんなアンプを作れるか、と考えると夢が膨らむ話ではあります。
(2007年2月6日)
6CA7(EL34)は、たぶん現在一番ポピュラーな出力(真空)管のひとつです。有名な所では、マランツ8Bに使われていて、このアンプではウルトラリニア接続と三極管接続が切り替えられるようになっています。このように、6CA7の三極管接続は高性能なことで定評があるのですが、たまたま、有名サイトである「ぺるけ」氏のウェブページで、6CA7の三極管接続のデータは間違っている、という話に出くわしました。具体的には、三極管接続の動作例が実際以上に高性能である、という事です。どういう事なのだろうと不思議に思い、少し調べてみました。
そこのページには、佐藤定宏氏の本に既に指摘されている、とあります。たまたま持っている本なので見てみると、そう露骨には書いていないのですが、実測した結果をもとに、ちがった動作点を求めて用いています(A2級動作なので、データシートの動作例とは一概に比べられませんし、テレフンケンの球と、シルバニアの球で特性が違う、という測定もしています)。他の本も見てみると、那須好男氏の本では、動作例に従ってシングル・アンプを組んでみるとそのような性能(出力6W)が得られない、と言う話が書いてあります。やはり特性を実測して動作点を計算し、出力4.8Wの動作例を得て用いています。(武末数馬氏の本もあると良いのですが、手元に見当たりません。)両者の実測例は(サンプルが違うので、もちろん微妙に違いますが)ほぼ同じような傾向を示しており、やはり、よく見かける6CA7の三極管接続(シングル)の動作例は少しおかしいようです(4.8Wと6Wの違いは約1dBなので、実際には大した違いではないのですが)。
インターネット上で手に入る幾つかのデータシートを見てみると、問題の動作例は、開発元のフィリップスの1958年のデータシートに既に載っています。この辺が出所なのは間違いないようです。ところが、興味深い事に1969年のフィリップスのデータシートには、この動作例は載っていません(三極管接続の動作は、全く載せられていません)。一方、Mullardのデータシート(1960年)には、動作例は載っていない代わりに特性曲線が載せられており、これは佐藤・那須両氏の測定結果とほぼ一致しています(つまり、正しいデータと思われます)。したがって、この特性から動作例を計算すると、シングル・6Wの出力は得られないはずです。どうやら、最初の三極管接続の動作例は間違っている、という事は、かなり早い時期に一部では知られていたのではないかと思われます。しかし一方では、(事情を知らない)松下などのデータシートには、最初の動作例がそのまま載せられ続けていた、という事情のように見えます。
フィリップスの最初の動作例がなぜ間違っていたか、と言うのは、もちろん分かりません。もしかすると、五極管接続の特性から三極管接続の特性を計算する簡易法が知られているので、それを用いた近似特性から計算した動作例だったのかもしれません。あるいは、実装したアンプでたまたまそうような性能が得られたのかもしれませんし、それほど細かい数字を問題にする時代ではなかったのかも知れません。
それはともかく、6CA7の三極管接続は、6G-A4の特性に極めて近い、と「ぺるけ」氏は指摘しています。確かに、6G-A4の特性曲線とMullardのデータシートの6CA7の三極管接続の特性曲線を比べてみると、かなり類似しており、ばらつきの範囲と言って良いくらいです。6G-A4は、東芝でしか製造していなかった真空管で、「玄人筋」には不評な真空管であった一方、アマチュアには使いやすく、とてもポピュラーな球でした(僕も、シングルアンプを作った事があります)。現在では入手が難しく、かなりのプレミアムがついて流通しているようです。代用管として、6AH4や6CK4が(一部で)もてはやされているようですが、実際はかなり性格の違う球ですし、入手性もそれほど良くありません。これらは、はるか昔に製造中止になったテレビ用の真空管ですから、オーディオ用に選別されたものもありません。6G-A4をポピュラーな6CA7/EL34で代用できるとなると、むしろ興味深い感じがします。さらに、6G-A4の最大プレート損失が15Wなのに対して、6CA7は25W~30W(第2グリッドの損失を入れるかどうかで、5Wのずれがでます)と一回り大きな球ですから、6G-A4の動作点で用いると余裕が十分あり、(真空管の交換が不要なくらいの)長寿命が期待できます。
6G-A4を6CA7で代用する事の難点は、電気的にはヒーター電力が2倍(6.3V0.75Aに対して1.5A)必要な事ですが、自作の場合はあまり問題ではないように思われます。むしろ、外形が一回り大きい(特に背が高い)ので、ムードがかなり違います。真空管アンプでは、外見の占めるファクターが大きいので、この辺がネックになりそうな気がします(少なくとも、僕には悩ましい感じがします)。何にせよ、どんなアンプを作れるか、と考えると夢が膨らむ話ではあります。
(2007年2月6日)
2010年11月22日月曜日
機器の撮影について
このエントリーの話題は、オーディオというよりは写真撮影です。ここに載せた写真は、カマデンのデジタルアンプ・キット(基板)で、STマイクロのTDA7491を用いたものです。ブログ用に写真を撮ってみよう、というのがお題です。
最初に、コンパクトカメラ(Panasonic DMC-FX60)で、普通に手持ち撮影してみます。マクロモードで、手振れしにくいように、やや広角気味で撮影しました。ホワイトバランスは、グレーカードを用いてプリセットしました(以下も同様です)。現像ソフトで、傾きを直したり、トリミングをした後の画像です。
けっこうきれいに撮れているように見えますが、レンズの歪みがちょっと気になりますし、構図も少し変です。「ブログ用としては、こんな物かな」というレベルです。そこで、一眼レフを持ち出して来て、やはり手持ちで普通に撮影しました。ニコンのD60に、標準レンズのDX35mm, F/1.8を使いました。マクロレンズではないですが、この位の大きさのものなら大丈夫です。
今度は、レンズのゆがみは気にならないけれど、構図はやっぱり少しずれた感じがするし、何よりも被写界深度が足りないので、シャープな部分は真ん中だけで、手前も奥もボケています。これが良い、という考え方もありますが、「物撮り」としては、やはりまずいでしょう。これでも、F4にはしているのですが、手持ちではこれ以上絞れません。
そこで、ミニ三脚を使い、絞りをF16まで絞って撮影したのが、下の写真です。露光時間は1/2秒で、手持ちでは全く無理です。セルフタイマーも併用してブレを押さえました。
拡大しないと分かりにくいですが、被写界深度は十分取れているし、構図も安定感があります。三脚を使うと、当然の事ながら構図を決めやすくなります。では、コンパクトカメラでは駄目か、と言うとそういう訳でもありません。DMC-FX60を三脚に載せて同じように撮影してみました。今度は、レンズの歪みを減らす事も考えて、やや望遠気味にして撮影しました。
レンズの歪みも気にならないし、構図も安定します。これなら、一見、それほど引けを取らない感じがします。感度をISO100に固定した事もあり、露光時間は1/6秒で、やはり手持ちでは難しい領域です。よく見ると、色がかぶっている部分もありますし、「絵」の余裕と言う点でも一眼レフと同じとは行きません。でも、最初の写真よりはずっとマシです。
物を撮る時は三脚を使う、というのは基本(あるいは常識)ではあるのですが、つい気軽さに負けていい加減な写真を撮ってしまいます。「基本に忠実に」という事ですね。
最初に、コンパクトカメラ(Panasonic DMC-FX60)で、普通に手持ち撮影してみます。マクロモードで、手振れしにくいように、やや広角気味で撮影しました。ホワイトバランスは、グレーカードを用いてプリセットしました(以下も同様です)。現像ソフトで、傾きを直したり、トリミングをした後の画像です。
けっこうきれいに撮れているように見えますが、レンズの歪みがちょっと気になりますし、構図も少し変です。「ブログ用としては、こんな物かな」というレベルです。そこで、一眼レフを持ち出して来て、やはり手持ちで普通に撮影しました。ニコンのD60に、標準レンズのDX35mm, F/1.8を使いました。マクロレンズではないですが、この位の大きさのものなら大丈夫です。
今度は、レンズのゆがみは気にならないけれど、構図はやっぱり少しずれた感じがするし、何よりも被写界深度が足りないので、シャープな部分は真ん中だけで、手前も奥もボケています。これが良い、という考え方もありますが、「物撮り」としては、やはりまずいでしょう。これでも、F4にはしているのですが、手持ちではこれ以上絞れません。
そこで、ミニ三脚を使い、絞りをF16まで絞って撮影したのが、下の写真です。露光時間は1/2秒で、手持ちでは全く無理です。セルフタイマーも併用してブレを押さえました。
拡大しないと分かりにくいですが、被写界深度は十分取れているし、構図も安定感があります。三脚を使うと、当然の事ながら構図を決めやすくなります。では、コンパクトカメラでは駄目か、と言うとそういう訳でもありません。DMC-FX60を三脚に載せて同じように撮影してみました。今度は、レンズの歪みを減らす事も考えて、やや望遠気味にして撮影しました。
レンズの歪みも気にならないし、構図も安定します。これなら、一見、それほど引けを取らない感じがします。感度をISO100に固定した事もあり、露光時間は1/6秒で、やはり手持ちでは難しい領域です。よく見ると、色がかぶっている部分もありますし、「絵」の余裕と言う点でも一眼レフと同じとは行きません。でも、最初の写真よりはずっとマシです。
物を撮る時は三脚を使う、というのは基本(あるいは常識)ではあるのですが、つい気軽さに負けていい加減な写真を撮ってしまいます。「基本に忠実に」という事ですね。
2010年11月21日日曜日
Topping TP10 Mk4
中国製の安いアンプを買ってみました。センチュリーの運営する白箱.comというサイトで扱っているTopping(拓品電子 TPDZ.net)というメーカーのもので、型番はTP10-Mark4となっています。送料込みで4980円という、オーディオ製品とは思えない価格です。TripathのTA2024というPWM方式のチップを使っていて、いわゆるデジタルアンプですが、入力はアナログです。スピーカーが増えて来たので、ちょっとスピーカーを鳴らすのに便利な小型アンプが欲しい、というのが購入目的のひとつです。出力は4Ωで15W×2となっていて、フルレンジなら十分鳴らせそうです。
こんな箱で送られてきます。驚いた事に、取扱説明書はありません。保証書らしきものは、販売店の領収書のみです。
箱を開けると、入っているのはACアダプターと本体だけです。ACアダプターにもToppingの名前が入っています。12V3Aで、36W級という事になります(白箱.comの説明では、12V2Aとなっていましたが)。一般的な形状のプラグなので、もっと大容量のものに交換する事も出来そうです。本体は、こんな感じです。フロントパネルも厚く、とても小さいのですが、けっこう見栄えがします。
出力端子は陸式ターミナルなのですが、かなり小型なので、裸線を接続するのは、ややためらいます。バナナプラグを使うのが無難そうです。電源スイッチはリアパネルにあります。
「お約束」で、音を出す前に分解してみます。(どうせ、保障もなさそうですし、「ケースを開けると保障が切れる」という、お決まりの注意書きも見当たりません。)分解に必要な工具は、T10のトルクス・ドライバーと、10mmの(ボリューム)ボックスレンチです。最初に、ボリュームのノブを引き抜いて、ボリュームをフロントパネルに固定しているナットを外します。
リアパネルのトルクスのビスを4本外せば、基板ごと引き抜けます。
心臓部は、Tripath TA2024ですが、放熱器は付いていません。すぐ脇に見える電源の電解コンデンサーはニチコンのもので、Museのようです。また、ラジアルリードの抵抗器が並んでおり、Daleの名前も見る事が出来ます(ラジアルリードの抵抗器にメーカー名が入っているのも珍しいし、ちょっとわざとらしい気もしますが)。キャパシターの容量をもっと大きくした方がいいかな、とか、ボリュームはもう少し良いものを使いたい、とか思わないでもありませんが、全体に、しっかりした部品を使っているように見えます。ボリュームは、一般品ですが、宣伝文句通りにアルプスのもののようです。ボリュームのカバーは、手半田でアースが取られています。上の写真でボリュームの左に見える白に赤のストライプのワイヤーがそれです。
出力部のリレーは、Songleという名前がついています(中国のリレーの専業メーカーらしいです)。インダクターのメーカーは良く分かりませんが、見慣れた部品のような気もします。フィルム・キャパシターは多数用いられていますが、大型のキャパシター(入力キャパシター?)にはEVOXの名前が見えます。EVOX RIFAのもののようです。
組み立ては、まぁまぁ、きれいです。基板の裏を見ると、ワイヤーのハンダ付け部分にヤニが飛んでいたりして、「こんな物かな」という感じではありますが、我慢できるレベルです。
音については良く分かりませんが、とりあえず普通に鳴っています。とても小さいので、いろいろ持ち運んだりして、便利に使えそうです。
こんな箱で送られてきます。驚いた事に、取扱説明書はありません。保証書らしきものは、販売店の領収書のみです。
箱を開けると、入っているのはACアダプターと本体だけです。ACアダプターにもToppingの名前が入っています。12V3Aで、36W級という事になります(白箱.comの説明では、12V2Aとなっていましたが)。一般的な形状のプラグなので、もっと大容量のものに交換する事も出来そうです。本体は、こんな感じです。フロントパネルも厚く、とても小さいのですが、けっこう見栄えがします。
出力端子は陸式ターミナルなのですが、かなり小型なので、裸線を接続するのは、ややためらいます。バナナプラグを使うのが無難そうです。電源スイッチはリアパネルにあります。
「お約束」で、音を出す前に分解してみます。(どうせ、保障もなさそうですし、「ケースを開けると保障が切れる」という、お決まりの注意書きも見当たりません。)分解に必要な工具は、T10のトルクス・ドライバーと、10mmの(ボリューム)ボックスレンチです。最初に、ボリュームのノブを引き抜いて、ボリュームをフロントパネルに固定しているナットを外します。
リアパネルのトルクスのビスを4本外せば、基板ごと引き抜けます。
心臓部は、Tripath TA2024ですが、放熱器は付いていません。すぐ脇に見える電源の電解コンデンサーはニチコンのもので、Museのようです。また、ラジアルリードの抵抗器が並んでおり、Daleの名前も見る事が出来ます(ラジアルリードの抵抗器にメーカー名が入っているのも珍しいし、ちょっとわざとらしい気もしますが)。キャパシターの容量をもっと大きくした方がいいかな、とか、ボリュームはもう少し良いものを使いたい、とか思わないでもありませんが、全体に、しっかりした部品を使っているように見えます。ボリュームは、一般品ですが、宣伝文句通りにアルプスのもののようです。ボリュームのカバーは、手半田でアースが取られています。上の写真でボリュームの左に見える白に赤のストライプのワイヤーがそれです。
出力部のリレーは、Songleという名前がついています(中国のリレーの専業メーカーらしいです)。インダクターのメーカーは良く分かりませんが、見慣れた部品のような気もします。フィルム・キャパシターは多数用いられていますが、大型のキャパシター(入力キャパシター?)にはEVOXの名前が見えます。EVOX RIFAのもののようです。
組み立ては、まぁまぁ、きれいです。基板の裏を見ると、ワイヤーのハンダ付け部分にヤニが飛んでいたりして、「こんな物かな」という感じではありますが、我慢できるレベルです。
音については良く分かりませんが、とりあえず普通に鳴っています。とても小さいので、いろいろ持ち運んだりして、便利に使えそうです。
2010年11月12日金曜日
Fostex FE126E バスレフ
FostexのFE126Eというユニットは、かなり強力な磁気回路と軽い振動系を持った、典型的なオーバーダンピングユニットです(現在は、すでにモデルチェンジしてFE126Enとなっています)。バックロードホーン用として販売されています。フォステクスの強力ユニットに多い限定ユニットではなく、割合と安価ですが、評判も良いようです。しばらく前に買ってみたのですが、バックロードホーンを作る元気も無く、置いてありました。とりあえず、バスレフの箱を作って音を聞いてみる事にしました。FE127EやF120A, FX120などと取り付け寸法は同じなので、FE126Eに合わないようならば、この箱には他のユニットを付ける事にしよう、という目論見です。最初から「駄目で元々」という感じでした。
内容積は約10ℓ、バスレフポートのfdは約69Hzです。FE126Eの取扱説明書に載っているバスレフ箱と比べると、内容積、バスレフポートの面積はほぼ同じ、バスレフチューニングは少し高めです。他の12cmユニットでも、この辺が頃合いかと思い、中庸のチューニングになっています。箱の素材は15mm厚のラワン合板、仕上げはオリーブのポアステインにサンディングシーラー、水性ウレタンニスです。ポートは、内径50mmのHI-VP管です(東急ハンズなどで容易に入手できる内径50mmの塩ビ管はVU管なのですが、厚みが薄くやや不安なので、強度の高いHI管をネットで取り寄せて使う事にしました)。
作って鳴らしてみると、さすがに強力な磁気回路と軽い振動系を持つだけあって、能率はかなり高く、音量を下げても音が痩せないリニアリティの良さがあります。フォステクスらしい、音の鮮度の良さも、しっかり持っています。最初、床に置いたまま音を出していたら、意外なほどにバランスが良くて、「これはこのままで行けるかもしれない」と思っていました。ところが、スタンドに乗せて鳴らしてみると、やはり低域の量感が不足しています。低域は、出ていない訳ではないのですが、レベルが低いし、締まり過ぎの感じが強くあります。やはり、標準的なバスレフでは難しいのかも知れません。でも、高能率ユニットの良さは十分感じられて、なかなか魅力的です。この箱は他のユニットにあてがって、FE126Eにはバックロードの箱を作ろうか、と考えているところです。
内容積は約10ℓ、バスレフポートのfdは約69Hzです。FE126Eの取扱説明書に載っているバスレフ箱と比べると、内容積、バスレフポートの面積はほぼ同じ、バスレフチューニングは少し高めです。他の12cmユニットでも、この辺が頃合いかと思い、中庸のチューニングになっています。箱の素材は15mm厚のラワン合板、仕上げはオリーブのポアステインにサンディングシーラー、水性ウレタンニスです。ポートは、内径50mmのHI-VP管です(東急ハンズなどで容易に入手できる内径50mmの塩ビ管はVU管なのですが、厚みが薄くやや不安なので、強度の高いHI管をネットで取り寄せて使う事にしました)。
作って鳴らしてみると、さすがに強力な磁気回路と軽い振動系を持つだけあって、能率はかなり高く、音量を下げても音が痩せないリニアリティの良さがあります。フォステクスらしい、音の鮮度の良さも、しっかり持っています。最初、床に置いたまま音を出していたら、意外なほどにバランスが良くて、「これはこのままで行けるかもしれない」と思っていました。ところが、スタンドに乗せて鳴らしてみると、やはり低域の量感が不足しています。低域は、出ていない訳ではないのですが、レベルが低いし、締まり過ぎの感じが強くあります。やはり、標準的なバスレフでは難しいのかも知れません。でも、高能率ユニットの良さは十分感じられて、なかなか魅力的です。この箱は他のユニットにあてがって、FE126Eにはバックロードの箱を作ろうか、と考えているところです。
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