2010年12月29日水曜日

音と素材についての覚え書き

私は普通、あまりオーディオ装置の素材、という事には拘らないのですが、ふと感じた事があります。新しいD級アンプ(TDA7471)を少し鳴らしてみようと思って、(音は期待せずに)卓上に8cmフルレンジスピーカーを置いて音楽を聴いていたところ、ジャンルによっては、箱庭的なスケールですが、緻密で、かなり楽しめる音で鳴るのです(高忠実度、いわゆるハイファイかは疑問ですが)。

 このとき使っていたスピーカーは、FE87Eという小さなユニットをフィンランド・バーチ合板の箱に入れたものです。そして、スピーカーを置いていたテーブルは、(古くてボコボコですが)デンマーク製のムクのアッシュ(トネリコ)のものです。かなり、テーブルの反射のきつい置き方をしていたのですが、フロア型スピーカーを、しっかりした床に置いたのを、縮小した様な状況かも知れません。普通の小型スピーカーを、オフィス用のデスクに置いて鳴らして落胆した時とは、ずいぶん違います。小さな音量でしか聴かないのですが、それでもやはり、音を鳴らす環境には、素材の響きの良さが大きな影響を持つのかも知れません。(スピーカーに限らず)部屋の壁面を、ムクの良い木材で作ると、音響的にも良いものに出来る可能性が大きいのかも知れません(経済的に、非現実的ではありますが)。