ユニット名 | f0 | m0 | Q0 | 音圧レベル | マグネット重量 |
FF165WK | 50Hz | 9.5g | 0.34 | 92dB | 848g |
FF165K(旧) | 40Hz | 7.8g | 0.2 | 94dB | 600g |
FE166En | 53Hz | 6.8g | 0.25 | 94dB | 600g |
FE167E(旧) | 50Hz | 6.9g | 0.31 | 94dB | 362g |
FE168EΣ | 51Hz | 8.7g | 0.26 | 94.5dB | 721g |
DCU-F171P(参考) | 35.65Hz | 12.236g | 0.209(Qts) | 91dB | 650g |
P-610(参考) | 80Hz | 6.5g | 0.8 | 94dB | ? |
参考に、PARC Audioの17センチ・フルレンジユニットと、ダイヤトーンのP-610のデータも載せました。フォステクスの16センチ・ユニットの a(有効振動半径)は、FE168EΣ以外は6.5cm、FE168EΣは6.0cm。取り付け寸法も、FE168EΣだけ少し異なる以外は、他は同じです。
フォステクスの16センチ・フルレンジユニットは、FE167Eがややマグネットが小さい以外は、どれも強力な磁気回路を持っている事が分かります。その中でも、FF165WKはいちばん大きなマグネットを用いています。m0もいちばん大きいのですが、FE168EΣとそれほど違う訳ではありません。それなのに、Q0が大きいのは、エッジやダンパーの違いから来るものかも知れません。何れにせよ、FF165WKは、強力な磁気回路を持ち、重めの振動系でバスレフ向きにチューニングした、という事なのでしょうが、Q0が0.34というのは、決して大きくはありません。f0が50Hzというのも、それほど低くはありません。「FF165Kよりはバスレフ寄りにチューニングしたけれど、やっぱり強力なオーバーダンピング・ユニット」という印象を受けます。それでも、(僕のロクハンのイメージからは)やや大きめのバスレフ箱に入れて鳴らしてみたい気がします。FF165WKの推奨エンクロージャーの容量は17.6L、fd=54Hzとなっています。FF165Kの推奨エンクロージャーは大きめで、容量約25L、fd=56Hzでしたので、小さめのボックスにした事になります。
それにしても、弱めの磁気回路を持つとされるFE167Eでも、かつてのロクハンから比べると、ずっとオーバーダンピング型です。P-610などは、 0.8前後のQ0を持っています。だから、平面バッフルや大型の密閉箱でもバランスが取れたわけです。もう少し、バリエーションがあってもいい感じもしますが、現在でもPARC Audioなどの他のメーカーもあるわけですし、これがFostexの持ち味なのでしょう。